嘘つき



「りなぁ・・・」
「ちょおっと用事があるから今日は別行動ね」
「うそだ・・・」
「何いきなりたそがれてんのよ。別行動なんて珍しくないでしょ?」
「じー」

なぜそんな捨てられたような子犬のような目で見るのか。
お買い物に置いてかれたちびっこのよーな瞳でこちらを見るのか。
図体はでっかいくせに、変なところだけわがままなガウリイ。その図体で宿の廊下であたしの行き先を塞ぐ。
恋人どーしになってからなお酷くなった「保護者」っぷりは、近頃なおエスカレートしたよーな気がする。
うるうると瞳を潤ませながら、あたしの手をがっちしと捕らえて逃がさない。

「な、なによ」
「うそだな?」
「な、何が嘘なのよ。用事って言ってるじゃない、魔道士協会の用事なんだからあたしだけなの!」
「オレは暇だぞ?・・・かなり。」
「おかみさんのお手伝いでもしてお小遣いもらったら?」
「オレのこともてあそんだのかっ!?」

よよよと演技までしてあたしを引きとめようとするのだから、達が悪い。
通りかかったおかみさんが「家政婦は見た!」といわんばかりの顔でささっと物陰に消えていく。
後15分もすればそこらじゅーの噂になることであろふ。

あたしが詠唱したスリーピングは案の定外れ、話合いと言うお説教を受ける事となった。
ああっ!!あたしのお宝さんっ!!何もかもこのくらげが悪いっ!

「あたしの人権を主張するわっ!盗賊いじめの何が悪いってゆーのよ!」
「リナも言ってたじゃないか」
「は?」
「悪人に人権は無い、だっけか?」

そう言いながら降り注いで来たガウリイの唇。
絶対―悪人はあんただと思うんだけど。

悲しい事に、それらを考えるほどの酸素はあたしには与えられなかった。
うそつき、一緒に居たいって言えば連れてってあげなくもなかったのに。

ぱたん、と宿のドアが閉じられ

「若いわねぇ・・・」などと見物していたおばさまら数名がほくほく顔で物陰から出てきていたとか、
何故か朝ごはんが無駄にサービスが良かったとか。
そこらへんはあたしの知る由も無い悲しいえぴそーどとして、ここに書きとめておこうともふ・・・

みんながオフ会とやらで遊んでて
ちょっと寂しかったので投下したらくがきに友達とSSつけて遊んでたんだけど
寝る前にちょっと思い当たってまとめてから色々付け足して遊んでたらこうなった
2010.08.21


ぱへのすけぶ


鮮やかであれ。

色鉛筆怒涛のいっぱつがきである。
2010.08.18




ぱへのすけぶ


その1なすけぶ。


2010.08.22


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