きれいな、ミリーナ 「みっ、みりー・・・み、みりー」 「どこか・・・変ですか?」 変なものか、変なんかであるものか ただ声が出ない、綺麗だとか、好きだとか普段あれだけ言ってる癖に 肝心な時はいつもこうだ、愛してるすら言葉にならない 「そうですか・・・やめましょうそれでは」 「ち、ちが!ちが・・・」 はふ、とため息をついて、髪をほどきにかかった彼女の動きがしなやかで 彼はまた言葉を失ってしまうのだから、仕方ない 「あんたって損してるわよね、どっかで 器用貧乏って奴?」 と言うのはどこかのちび魔道師の言葉だが 畜生、あいつまた今度会ったら散々からかってやる・・・ そんな事を考えているうちに、ゆるくウェーブのかかった銀色の髪が彼の目の前に泳ぎ始め・・・ 「ち、ちょっと俺外の空気吸ってく・・・るわ」 「はあ、そうですか」 外の空気がうますぎて 少し泣きたくなった 「覚えてやがれあのちび・・・」 やがて彼はそのちび魔道師を背負った剣士を見て散々からかうのだが やはり要領が悪いのか、あまりそういうのはよくないですよと怒られる事になる。 何が悪いのかと問われれば―器用貧乏、その一言だろう。 星がやがてちかちかと瞬きはじめ ―彼は彼女の髪の残り香を不覚にも何故か思い出し―また涙した。 ゆばさんはバレッタか何かでくるくるっとまとめて止めるとかわゆいよーとゆってた 話はなんとなく適当にくっつけてみた。 2010.08.16 |
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