書庫にて。


たまには気楽に落書きしてみたかったので。
何に使うわけでもない落書きをしてみた。


2010.07.23




書庫にて。2


「りなぁ・・・」

なっさけない声を出しながら、眠気に耐えているガウリイの声がする。するのは分かっている、だけど視線が外せない。
まさかこんなところで見つかるとはっ!!クレアバイブルの写本っ!!
ゼロスも気がつかないだろう『おいしい魔道薬のレシピ』などとくだらなそーなタイトルだったのだ。
何気なく開いたらクレアバイブルの写本だっていうから驚きである。

中身はまんまおいしい魔道薬のレシピなんだけどね・・・。

「りなー・・・」

だがしかし侮る事なかれっ!!あの苦い魔道薬が飲めないで苦しんでる奴も居るのだ。
精神的苦痛から体力を落としたケースも少なくは無い、希望があるならば何にでも縋りたいのが人間といふもの!
内容次第では金貨数百枚に化ける可能性もあるのだ。

「りー なー」

待っててね!あたしの愛しい愛しい金貨さん――

「おいっリナっ」

ぐいっと首をつかまれて、視線が青いサファイアの瞳とかち合う。

「なによ」
「さっきから呼んでるじゃないか、無視は酷いぞ」

ちょっと目が潤んでるよーな気もしないでもない。だって仕方ないじゃない、夢中だったんだから。

「無視じゃないわ、見えてなかっただけよ」
「それを無視と言うんじゃないのか・・・?」
「言わないのよ」

「暇なのは分かったわ、おいしいあたしの「てりょおり」が食べたかったらもう少しそこでだらだら腐っててちょーだい。
 後でとおおおってもいいもの作ってあげるから」
「お、おう・・・」

ほこほこと彼の目の前に差し出されたのは 味の無いピーマンだった。
食べてなお嫌いになったと言われ、あたしのちいさな野望は崩れ落ちていった――

栗鼠さんへ攻撃絵 その2
2010.08.28


RETURN