ハートのエースはとっても照れ屋
スペードのエースはとっても。

妖精はいかが?2


カバンに住み着いていた妖精は、いつのまにか家の中でもちょろちょろとあたしの後をついてくるようになった。

「あんた、気をつけないと潰しちゃうわよ?」

時折、肩に乗ってはすりすりと懐いてくる様は、まるで手乗り文鳥のように見えなくもない。
そのぶん、気をつけないと踏み潰したり叩き落したりしてしまいそうで怖いのだ。

「そうか?なら・・・」

瞬間、ぼふっと音がした。

「これでどーだ?」

目の前には、長身の元妖精が立ってた。

「・・・耳と尻尾はそのままなのね」

他に何が言えたというの。教えてぷりーず!

そんなこんなで、いまもあたしの隣には、笑顔の元妖精がいます。

by並さんの拍手



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